シリーズこの地方の言葉⑥

〜丹波篠山の「おいちゃん」はいつも「あここ」「そここ」「こここ」〜

丹波篠山の「おいちゃん言葉」の特徴は一般的に知られてる(笑) 語尾に「け」をつけるのではなく、「か」をつけるのでもなく、「こ(ぅ)」が付く場合が多いのです。
例えば「だめですか?」は、多くの女性と少数の男性の場合「あかんのんけ?」になるのですが、「おいちゃん」と呼ばれる男性は「あかんのんこ(ぅ)?」となります。
あっ「おいちゃん」とは丹波篠山の「厄年を超えたおじさん」とでも言えばいいでしょうか。

都会の友人と二人でお目当てのお店を探してる時、友人が「やっと見つかりました。ここです!」と言うと丹波篠山の「おいちゃん」は「こここ!」。

パソコンを触ってて動かなくなり、知り合いに教えてもらうとき「このF1キーを押せばいいんです」という言葉に丹波篠山の「おいちゃん」は「そここ!!」。

最近駅の近くにお店が開店した噂を商工会に確認したとき「実は以前はコンビニだった場所です」という言葉に丹波篠山の「おいちゃん」は「あここ!!」。

初めて見る電化製品の電源ボタンを押す時、丹波篠山の「おいちゃん」は店員にこう聞きます「こここ(ぅ)?」

旅行の計画をしてる時行きたい場所について「ここが確か有名な神社ですね」と旅行社の人の言葉に丹波篠山の「おいちゃん」は「そここ(ぅ)?」

有名人の実家がこの近くにあるという知り合いの言葉に丹波篠山の「おいちゃん」は「あここ(ぅ)?」


このように相手に念を押す不可疑問文では語尾はスッキリと「こ」で完結し、自信のない単なる疑問の場合では小さい「う」の発音を残し「こぅ」と語尾が少し上がります。

AさんBさん 丹波篠山の「おいちゃん」達の代表的会話です。

A「こここ」
B「ここちゃうてや」
A「なんじょ ここちゃうんこぅ?」
A「あここぅ?」
B「あこちゃうてや」
A「なんじょ あこもちゃうんこぅ?」
A「そここ」
B「そこちゃうてや!」 
A「ほな どこじょ?」
A 「やっぱり こここ」


筆者の勝手な思い込みなんですが、市内お米屋のOさんや市役所のY部長なんかは毎日
なんじょ!こここ!」と発せられてるような気がするんですが・・・・・