シリーズこの地方の言葉⑤

〜フイフイするんです〜


丹波篠山で医師を志そうものなら、これだけは知っておかなくてはいけないこの「フイフイ」という言葉。
それは雨の御堂筋を歌った歌手の名前でもなく、繁華街を肩で風を切って歩く事でもありません。

ただこれを書いている筆者がこの「フイフイ」をまだ経験していないので、感覚でしか説明できないのが心苦しいのですが、ここ最近のような寒い朝目覚めると起こる高血圧がもたらす目が舞うような症状が「フイフイ」なんです。

この「フイフイ」は初めて丹波篠山へ赴任して来られた先生が診察時に戸惑われる言葉の上位ランクに位置しています。

「どうされましたか?」の返事が「先生フイフイするんです」
「フラフラではないんですか?」 「ちゃうちゃう。フイフイするんですわ」
「クラクラでもないんですが?」「フイフイするんやてや!」

きっとこんな会話が新任の先生と交わされるんでしょう。

この「フイフイ」の苦労話を最初聞いたのは都会から来られた岡本病院の故岡本信洋先生からでした。
その時たまたま同席されていた地元開業医の故速水先生に「先生はフイフイがわかりますか?」と聞くと「フイフイはフイフイや。フラフラとちゃう!」と一蹴されてしまったことを思い出します。

ともかく寒い日が続きます。水分をたっぷり補給して「フイフイ」しないようにしましょう。