〜「せんぐり」と「じょおし」〜
これら二つの違いがいまひとつ分からないまま使ってきて、最近ではその存在感も薄くなってきてますが、元々は「せんぐり」つまり千回繰り返すという意味と「じょおし」つまり常時(ずっと)という意味ではなかったかと思うのです。
「いつもいいものを頂いてありがとう」は
「せんぐりせんぐり ええもんもろておっきに」と言うか
「じょおしじょおし ええもんもろておっきに」と言うか
区別なく使ってきました。
しかし本来はやはり繰り返しと継続の違いはあったのではないかと思います。
「せんぐり」は、奈良や徳島等多くの地方でも使われていますが「じょおし」はあまり他地域では使われておらず、それから考えると当時の標準語が「せんぐり」で方言が「じょおし」であったのか、
あるいはどちらも標準語だったのが方言になってしまったのかはわからないのですが、時とともにどちらも絶滅危惧の言葉になってしまったのは確かです。
「せんぐり せんぐり 同じ失敗ばかりしとってやにぃ」
「ほんま じょおし 気ぃばかり使わしてごめんやで」こういったネガティブ系の日常会話も方言だと味があります。
今のトレンドは「せんぐり、せんぐり失言て。あの人 いんでしもとってやに」ですね。