シリーズこの地方の言葉⑰

〜悔やんだ時には「なしたこっちょぉ〜」「なしたこっちぇ〜」〜

知り合いが大切なモノを無くした事を聞いた時、丹波篠山のおいちゃんは
「なしたこっちょぉ〜」
知り合いが病気で入院したことを聞いた時、丹波篠山のおばちゃんは
「なしたこっちぇ〜」
そう言って 悔やまれる気持ちを表現します。


「なしたこっちょぉ〜」は
「なんとしたことでしょう」が「なんとしたことじょ〜」そして「なしたことじょ〜」から生まれ、
「なしたこっちぇ〜」は「なんとしたことでしょう」が「なんとしたことじぇ〜」そして「なしたことじぇ〜」から変化したと思われます。

また、この「なしたこっちょ〜」よりも少し弱めの表現が「なしたもんじょ〜」「なしたこっちぇ〜」よりも少し弱めの表現が「なしたもんじぇ〜」だと思います。
もちろんこれらは他人に対してだけではなく自分自身に使うこともあります。

懐かしの映画「猿の惑星」で主人公のチャールストン・ヘストンが砂に埋もれた自由の女神を見てここが地球であったことをすごく悔やみますが、丹波篠山人ならこう言ったでしょう。「なしたこっちょぉぉ〜〜!」